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イレブンナイン株式会社CTOの辞任、イレブンナイン株式会社退社のお知らせとご挨拶

かなり長いですのでお時間のある時にでもゆっくり読むことをおすすめします(笑)いわゆる、退職エントリーというものになると思います。

イレブンナインという小さいながらも粛々とそして懸命に事業を続けている会社に入りそろそろ5年が経とうとしています。3年目辺りからCTOという名誉・栄誉あるRoleをいただきがむしゃらに走ってまいりました。しかし、それが自分にとって何なのか、どんな意味を持つのか。時々わからなくなり、見失う時があります。こういったことで悩んだりする時期はRoleに関係なく定期的にやってくるように思いますし、実際に過去に何度もございました。

私がイレブンナインに加入当時(約5年前)、前職は(当時)日本No.2のG Suite(旧Google Apps)リセラーな会社(それ以前の職歴は船屋とかSIerとかでしたが割愛します)でアドオン販売・カスタマイズ開発等のプリセールスエンジニアをしていました。数百〜数万人の従業員を抱えているような企業さんを相手にG Suite導入の支援(切り替えまでのプランニング、スケジューリング、教育支援、必要に応じた小規模開発等)を営業フェーズから入らせてもらい、上流の要件定義から最終的なアウトプットとしては小規模な開発物を納品するというものでした。(大規模になるとベトナムにあるオフショアチームに開発を委託する)しかし、こういったことをやっていると小規模な、つまり1人でコーディングして終わってしまう本当に小さな規模の開発を多くしているとなんだか寂しくなってきたのです。なんかこうチームで「君はここを頼む、俺はここをやるから」とか、つまりチームではなく企業に所属しておきながらも実体としてはフリーランスが小規模開発案件を受託開発しているような気持ちになり、ふと「仲間がほしいな」と思うようになってしまいました。(そして、さほど特筆した技術もあるということでもありませんでした)そんな時にFacebookの友人からDMで声をかけられました。それがイレブンナインに加入したきっかけとなりました。

渋谷の某所にあるルノアールで代表の渡邊と紹介者の友人と会食をしました。当時まだ所属していた自分の会社での不満の話とかをしたことに対して「その状況を改善するために何かしましたか?」と聞かれたのを今でも覚えています。あれ?俺、なんもしてこなかったんでは?と思いました。(それなりに”こんなことやあんなことをしてみました”とは回答していたかもしれないけど)しばらくするとおもむろにMacBook Airで開発計画中のプロダクトのコンセプトのスライドを見せはじめました。うーん、なんか色々と足りなそうだけど、ブラッシュアップしたりアイディアを出し合ったりしてやっていけば面白いサービスコンセプトになるだろうなと思いました。そこから関わらせてもらえるのは面白いかもしれない。そう思ったのでした。(それと渡邊のプレゼン力の強さと)

自分が加入したときは会社が出来てまだ1年経ったか経っていなかったか?くらいの頃だったと思います。当時のイレブンナインに加入することの自分にとっての意味は「不確実な何かのリスクを飲んで飛び込んでみる」でした。当時の事業は主に現場常駐型のSES事業、デザインの受託制作、そして企画・PRイベント運営などでした。みんながそれぞれの得意な技能でキャッシュを作りつつ、空き時間を利用して自社サービスを作るというようなことをやっていました。自分はSES is 何?というレベルで何も知らない感じでした。とにかく自分のできることなら何でもやってやるんだとい感じでした。

何年か働いていく内に色んな事業を実験的にやってみたり、上手くいかなければ辞めてみたり、会社としてスケールさせたいという想いを持つようになってきました。特に代表の渡邊はそういったアイディアを思いつく(もしくは誰かと会って話を聞いてきて刺激を受けて持ち帰る)ところについては天性の才があるように思いました。

いろんな事業をやる中の一つにプロダクト開発というものも含まれていました。自分は当初インフラ担当として機能する想定で動いていました。その頃イレブンナインにはまだオフィスはなく、皆リモート(Slack)でやりとりしながら粛々と開発や作業を進めていました。隔週毎に会議室を予約し、メンバーに告知するのも自分の役目でした。Spaceeさんには大変お世話になりました。Spaceeさんに足を向けて眠ることはできません。

それとプロダクト開発チームのメンバーとのコミュニケーションや課題管理、進捗管理など情報共有について悩むようになりました。自分はいちインフラ担当として参画していたのでしばらく様子見するような感じで静観していたのですが、隔週の進捗確認会議で大した内容が議論されるということでもなく、各々が「これを誰かにこうしてほしい」みたいなことを言い合って、そして次回の確認会議でそれが達成されているか?ごめん、SESで忙しくて出来てないからいついつまでにやります。とか、そんな会議を続けていました。Slackでそういった同期的なコミュニケーションや課題管理ツール等の利用が日頃から行われていればわざわざ課金して会議室まで借りて話をするような内容ではないなと思っていました。

代表の渡邊は「イレブンナインは自由に仕事していい会社だよ」とよく言います。たぶんこの「自由な仕事」が物凄く抽象的すぎて、皆それぞれ自分の良いように解釈して動いていたこともあったのではないかと思います。中には破滅的な自由と解釈する者もいたと思います。そういった者たちはふと気がつくといなくなっていました。

この頃から自分の関心はエンジニアリング組織の構築と、その中での情報共有文化啓蒙を行うにはどうすればいいのか?になってきました。そんなときに「情報共有ツールお悩み相談Night」というイベントを知りました。

( ゚д゚)ハッ!ってなったのを今でも覚えています。しかし、残念ながら申込は席が残っておらず…しかし、#2をやるよ!という情報を聞き光の速さで申し込みました。(名称も「情報会議」となりました)

テクニカルなタスクは毎日SESな現場でもやっていたのですが、年齢的なこともあり、SESな現場でもマネージメントを要求される事が多かったです。ついでも手も動かしてほしいみたいなこともあり、結果的に「歌って踊れるPM」などと言われ、プレイングマネージャーをやることが多くなりました。たまたま配属していただいたSESな現場も同じような組織的な課題を抱えていたり、メンバーの技術的コンテキストのレベルに乖離が発生していたりと、解決できれば自社にナレッジとして持ち帰ることのできそうな課題が沢山あり、自分には「宝の山」に見えました。そういった課題をひとつひとつ解決のお手伝いをしていたら、気がついたらクライアント様のエンジニア採用の面接官や、正社員のエンジニアさんの評価などの人事的なタスクを任せていただいたり、役員クラスの方々と企画開発のレベルで上流から関わらせていただいたりと貴重な経験をさせていただきました。もちろん、自社に逆輸入(?)することもありましたし、相互に良かったことだけを持ち込むといったことをやったりしました。

エンジニアリング組織の課題、例えば技術的負債とか技術者たちの個々のテクニカルコンテキストやバックグラウンドや思想・文化が合わないとか、そういった問題の解決して、目標達成のために結果を出す組織を作るためにもっとも効果的なことって何だろう?いつの間にか自分は常にそういったことにアンテナを張るようになっていました。今でも結論は出ていませんけど、もちろん、採用も効果的ですし、社内で色々とできることもあると思います。そんな事を情報会議のメンバーや社内のメンバーと議論していた日々は非常に充実して幸せだったと思います(♪:ロード by 虎舞竜)

情報共有やエンジニアリング組織作りについて社内で突き詰めていったところ、結果的には伝わる人には伝わって、伝わらなかった人には伝わりませんでした。しかし、そういった啓蒙活動を評価していただけたこともあり今の自分もあるのだと思っています。間接的な因果関係からも事業規模も大きくなったりしました。俺たちはリモートでいいよねって言っていたのにいつのまにか「やっぱOffice借りたいよね」というフェーズがやってきました。そこに行けば誰かがいる場所。やっと俺たちにも持てたのかと。そんな喜びで胸がいっぱいになった出来事でした。

情報共有やコミュニケーション課題について、実はOfficeを借りることで大きく変わる(改善する)のではないか?というあまり根拠のない話も当時はあったりなんかして、でも実際にはそう上手くいかなかったりなんかもして、どうやってメンバーと上手くコミュニケートしてプロジェクトを邁進させれば良いか、悩む日々は終わりませんでした。

押してもダメなら引いてみたり、できそうなことは大凡やり尽くしたのではないかと(笑)

SES、帰社して自社ワーク、自社プロジェクト開発、営業、色んなことをやっていて大忙しだったけど充実していました。そんなときに名誉あるお誘いを受けました。役職者なんてただのラベルだろうって思っていました。実際にとある飲み会的なイベントで代表の渡邊、副社長の三宅と自分と(その他多数の社外の人たち)の席で自分だけ役職が無く、完全に無視されたというシーンがあったにはあったのですが、その方とはお仕事的なお付き合いもなかったし、ある意味良いフィルターになるなとさえ思っていましたが、まさか自分が役職者になる日がくるとは思ってもいませんでした。

その後、イレブンナイン内部の組織構造に「技術」に関する部門が加わることとなり、自分が一通り自分の管轄する組織を動かしてきて得た知見等も徐々にアウトプットしたりするようになりました。

ふと気がつけば、情報共有やコミュニケーション課題はイレブンナインのメインテーマにもなってきました。

また、こういったテーマに関した第二のプロダクト開発のプロジェクトも発足し、徐々にメイン事業だったSESも見直し、キャッシュポイントを変えるために別の事業開発を行ったり、会社全体としての事業変革を行うことにも従事させていただきました。

自身がCTOになってSESを辞めてから初めて業務委託のプリンシパルエンジニアとして3ヶ月間だけ週3で従事させていただいた出版社系のクライアント様については開発チームの開発フローの最適化とそれに合わせた他部門との連携など、プチ開発や予想外の障害対応等もあり、初めてエンジニアリング組織のリファクタリングを担当させていただき、1年経った今、目覚ましい結果を出していると聞き嬉しさで目が滲みました。実は先日その頃にやっていたことについて詳しく勉強会という形で他部門の皆様も交えてクライアント様で勉強会をすることとなり、当方も当時の事を交えて登壇させていただきました。皆さんの食い入るような反応がまた嬉しかったです。

ボランティア活動について

ちょっと脱線すると、自分の子どもたちが毎週末遊ばせている「光が丘公園 原っぱ プレーパーク」を運営しているNPO法人あそびっこネットワークのテクニカルアドバイサーもこういった一連の活動の成果をテストするための場として(というと聞こえがかなり悪いですが、むかしやのちんにはよくこういったアドバイスをしたりして懐かしいです)活動のサポートをさせていただいてます。そうした知見も色々と溜まってきていますし、子どもの遊びと将来の仕事・会社・組織にコミットすることとの因果関係について日々研究を続けています。

イレブンナインのみんなへの感謝

そういった公私での失敗や苦しみがあったおかげか、イレブンナインに若いRailsエンジニアの松田くんが入社してきてくれて、出会った頃と比べたら嘘みたいに高コミッター(アウトプッター)になってくれていたりして、ただのRailsでコードを書く人から完全にテックリードと呼ぶにふさわしいレベルにまで成長してくれています。自分は育てたという自覚は全くない(多分、仕方なくやってくれている)のですが、なんとありがたいことでしょうか…

のんびり屋さんだったふじけんさんもいつのまにかパリッとしたテクニカルアドバイサー的なRoleもこなせるように成長しつつ、その体格もさながらどっしりとした安定感も健在です。若いエンジニアたちからの信頼も厚く、テクニカルディレクションにも日々磨きがかかってきています。今後も技術とビジネスをスケールする技術をきっと磨いていってくれることと期待しています。

荻窪のSESな現場から自分を追って(というか自分が口説いて)入ってきてくれた尖ったフロントエンドエンジニアのKさん(名前は控えます)。自分にとってあなたは「憧れのスキルをもった人」であり、もしかしたらあなたにとっても自分がそう見えたことがあったのかもしれませんが、技術力などというものに優劣というものは本当は存在しないのではないかと思っています。あなたのその頑なな職人魂は私と出会う前からすでに鋭利に磨かれていたと思います。あなたに対してさほど自分から与えられるものがなかったことは少し残念に思い、そして申し訳なく思っています。

副社長兼CDOのスーパーデザイナー三宅さんとは入社後数年の意見の衝突はあった(と自覚をしていた)ものの、自身としては人生で経験した数少ない「価値の有った意見の衝突」をできた人でした。その本当の心に触れたときに自分の浅はかさを知り恥ずかしささえ覚えたのを今でも覚えています。恥ずかしさを覚えたと同時に自分の心の汚さまで見えてしまうくらい本当に心が美しい人だなと思いました。一見クールに見えて信じた物や人に対してはこれ以上にない信用と信頼をアウトプットしてくれる三宅さんが自分はいつのまにか大好きになってしまっていました。(念の為、自分は”ストレート”です)また、大好きであるが故にその瞳をまっすぐ見つめることができなくなっているような自分もいたりしました。

そして天性の才を持ち、いかなる猛獣をも巻き込む代表の渡邊さん、あなたに何回倒れそうな背中を支えてもらったことか…何回ありがとうを言ってもきっと足りないでしょうね…一緒に働いていると非常に危なっかしいんだけど、それでいてギリギリセーフでギリギリなところがまたクセになってしまって楽しい麻薬みたいな人です。特に自分が役員になってからは毎日のように何時間も新事業や構想などについて、あーでもないこーでもないと議論しまくって、低血糖になりフラフラになるので、東中野のサミットで糖分補給のためにラムネとかお菓子を買っておいたりするくらいでした。そういったいつまでも続くと思っていた無限に終わらない面白くてワクワクする議論や会話の中で、新しい事業もそれなりに生まれてきて、会社として新しい挑戦をしたり、事業成長と手応えが数字として見えてきたり、そして喜びを共有したり、また新たな迫り来る危機を共有したり、あー、イレブンナインという会社は楽しい会社なんだなぁと今でも本当に思います。ギリギリでクレイジーに見えるかもしれないけど、意外と自分なんかよりよっぽど石橋を叩きまくったりもします。渡邊とはそういう面白い男です。

いつも自分を支えてくれた仲間たちに感謝しかありません。

まとめ

ここまで長々とかなりエモく書いてまいりましたが、改めまして、イレブンナイン株式会社 最高技術責任者を11月いっぱいで辞任すると同時に、株式会社イレブンナインを退社することとなり、在職中にお世話になった皆様へは今まで大変お世話になり重ねてお礼申し上げます。自分で言うのも何ですが、イレブンナインという会社はきっと御社、あなたの最高の伴奏者になってくれる会社です。引き続きイレブンナイン株式会社をご贔屓に、よろしくお願い致します。

新プロダクトについては既にエンジニアリング組織も自立的に機能しており、いつか皆様のお目通しいただける日が来ることを楽しみにしています。そちらについても今後のイレブンナインにどうかご期待ください。

今後について

今の時点で次の仕事や所属先またフリーになるのか?等についてはまったく決まっておりません。幸いなことに一部の企業の採用担当者さまおよびエンジニアさんたちからお声がけいただいたり(主にエンジニアリングマネージャー、テクニカルディレクター、CTO/CIO/VPoE/プリンシパルエンジニア、正社員・業務委託等として)はしておりますがまだ内定・決定はしておりません。10月は案件や事業の引き継ぎを行い、11月は休業期間をいただいた後に正式に退職の予定でおります。

自分がやりたいことは何なのか?についてですが、これについてはまだ正直結論は出ていないのですが、事業内容に合わせて自分がコミットできる・したい・するべき(なぜならこうだから)と思うことを自分で見つけて提案したいという考え方でおります。詳しくは以下を御覧ください。ですので「こういう仕事をしてほしい」という感じではなく「事業での悩みを聞いてほしい」といった内容の方が自分から考える導火線が生まれやすいタイプだと思っています。

ですので気軽に事業やチームマネージメントや何でもいいので時藤にお茶でも飲みながら相談してみたいというところからのスタートは個人的に大歓迎です。もちろん、当社に来てこんなことしてほしい!といったような具体的な内容でお声がけいただけるような方も大歓迎です。

以下にフォームも設置しておきますが、TwittterFacebook(申請がまだの方は是非)等(こちらの記事へのコメントでも結構です)で光の速さでご連絡いただけますと幸いです。引き続きよろしくお願い致します。

こんな自分を応援してくださっている方々(随時更新)

皆さん、ありがとうございます。がんばります(´;ω;`)ブワッ

↓いつも通り大喜利に参加する人もいますが…


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テモナ株式会社でSenior Developerをやっています。

えっ、そんなに良かった?
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不死身のトキモト

喘息・椎間板ヘルニア・便意と戦う技術系おっさん。技術系はQiitaとかに書いてます。 https://qiita.com/tokifuji
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